July 8, 2024 | 03:08
ダイキンのエアコン型番ルール
ダイキン製エアコンの型番ルールを調べたまとめです(独自調査です)
型番の解析ツール(β版)
正確性を保証するものではありません。誤りや解析エラーを発見した場合は お問い合わせからご連絡ください。
型番のフォーマット(形式)
大きく分けて3種類のフォーマットがあり、5つの項目(パラメータ)から構成されています。3種類のフォーマットは仕向け(販路)違いで性能は同じようです
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AN $XX $Y $R $BK $NOJIMA $Z
家電量販店向けのモデル (AR で始まるものは室外機の型番です)
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S $XX $Y T $R $Z
住宅設備向けモデル
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AT $R $XX $Y $Z $E
エディオン向けモデル
各項目の意味
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$XX:ワット数
- 22 => 2.2kW
- 25 => 2.5kW
- 28 => 2.8kW
- 36 => 3.6kW
- 40 => 4.0kW
- 56 => 5.6kW
- 63 => 6.3kW
- 71 => 7.1kW
ダイキン以外のメーカーでも基本的に型番の数字が出力ワット数を意味します。出力ワット数が大きい=パワフルなエアコンです。余談ですが不動産の購入・賃貸の内覧時にこの数字を確認すると部屋のサイズと比べて十分な能力のエアコンが設置されているかどうかをチェックすることができます
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$Y:年式
- L => 2010年度モデル
- N => 2012年度モデル
- P => 2013年度モデル
- R => 2014年度モデル
- S => 2015年度モデル
- T => 2016年度モデル
- U => 2017年度モデル
- V => 2018年度モデル
- W => 2019年度モデル
- X => 2020年度モデル
- Y => 2021年度モデル(2020秋 or 2021春発売)
- Z => 2022年度モデル(2021秋 or 2022春発売)
- 3A => 2023年度モデル(2022秋 or 2023春発売)
- 4A => 2024年度モデル(2023秋 or 2024春発売)
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$R:シリーズ(基本的に下に行くほど機能が少ない)
- R or RX => Rシリーズ(全部入りの最上位モデル。うるさら7/うるさらX。2021年~換気OK)
- M or MX => Mシリーズ(廉価版うるさら。うるさらmini。2020年~のモデル。2021年~換気OK)
- V or VX => Vシリーズ(換気OK。おそうじなし。2021年~のモデル)
- A or AX => Aシリーズ(ハイグレード冷暖房)
- S or SX => Sシリーズ(おそうじなし。デザイン優先)
- F or FX => Fシリーズ(おそうじあり)
- C or CX => Cシリーズ(おそうじあり)
- E => Eシリーズ(最廉価モデル)
- DX => DXシリーズ(寒冷地向けハイグレード)
- HX => HXシリーズ(寒冷地向けミドルモデル)
- KX => KXシリーズ(寒冷地向け廉価モデル)
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$BK: ビックカメラモデル
ビックカメラモデルの場合は BK が付きます (うるさら7 だと RBK シリーズ表記)
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$NOJIMA: ノジマモデル
ノジマモデルの場合は N が付きます
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$Z:電源
- S => 100V
- P => 200V
- V => 室外電源
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$E:年式?
- E3 => 2015年度モデル
- E4 => 2016年度モデル
- E5 => 2017年度モデル
具体例
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AN63URP
量販店モデル(AN)、6.3kW(63)、2017年度(U)、Rシリーズ(R)、200V(P)
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S22XTMXS
住宅設備モデル(S)、2.2kW(22)、2020年度(X)、Mシリーズ(MX)、100V(S)
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S36VTFXS
住宅設備モデル(S)、3.6kW(36)、2018年度(V)、Fシリーズ(FX)、100V(S)
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ATR56SPE3
エディオンモデル(AT)、Rシリーズ(R)、5.6kW(56)、2015年度(S)、200V(P)
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S22YTES 住宅設備モデル(S)、2.2kW(22)、2021年度(Y)、Eシリーズ(E)、100V(S)
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S28ZTES 住宅設備モデル(S)、2.8kW(28)、2022年度(Z)、Eシリーズ(E)、100V(S)
中古エアコンの購入のすすめ
白物家電は新品を使いたい人が多い(新品を買うことが当然と思っている人が多い?)ためか、中古エアコンは価格が非常に安くてお得感があります。2-3年落ちだと新品の1/3以下の価格で買うことも可能ですが消費電力や性能は大きく変わらないです。 一方で多様なモデルのグレードを見分けるのは容易ではなく、ダイキンのみですが判断の助けになるかと思い、このページでまとめてみました。
性能(APF)のチェック
エアコンは消費電力の大きい家電ですので本体価格も大事ではありますがランニングコストが大きくなりがちです。ランニングコストはエアコンのラベルに書かれている APF(通年エネルギー消費効率)の値を見ると良いか悪いかわかります。
- APF 4~5.9 台: 効率が良くない水準。エントリーモデルまたは大型エアコンに該当。電気代が高額になるため使用頻度の低い場所ならOK
- APF 6.0~6.9 台: ある程度の効率が達成できている水準。リビングなど使用頻度が高い場所はすくなくともこの水準にしたい
- APF 7.0 以上: 一部のモデルのみ達成できている非常に効率が良い水準。中古が安価に売られていたらお買い得
工事費用
ヤフオクなどで中古エアコンを手に入れた場合、工事は自分で手配する必要があります。
くらしのマーケットで安価な業者にお願いすると代金は1.3万円程度からが目安でうるさら7が付くと給水ホースが必要になり対応可能業者も限られるため3万円程度は考えておいた方が良いです。室外機の場所が特殊、室外機までの配管が長い、化粧カバーの追加、100V->200V電圧変更などのオプションで追加的な料金(数千円~数万円)がかかります。
既存エアコンの取り外しと処分は1万円程度のイメージです。安価な業者は中古エアコンを販売(輸出)することで費用を捻出しています。0円の業者もありますが冷媒の取扱いなどが怪しい(回収せずに放出してしまう)こともあるため注意が必要です。地球環境のため適切に冷媒を回収する業者さんを選びましょう。
100V->200Vの電圧変更について
100Vの配線だと最大4kW程度の出力となり、広い部屋では力不足を感じることがあると思います。 ほとんどの場合、100V->200Vの電圧変更は簡単かつ安価な工事で済みます。力不足を感じる場合は200Vのパワフルなエアコンを設置すると快適になります。4.0kW のエアコンだとエネルギー消費効率も向上するためコストパフォーマンスが良いです。もし消費電力が増えてブレーカーが落ちる場合は契約アンペアの変更も必要です。持ち家の場合は自由に工事して問題ありませんが賃貸の場合は大家さんへの相談が必要です。
エアコンの出力について
多くのメーカーでは畳数が細かく分かれていて多数のラインナップがあるように見えていてもハードウェア的には 100V (2.2kW~4.0kW)エアコンと 200V (4.0kW以上)エアコンの2種類またはもう1つ細かく分けて3種類のみで、細かい性能の差はソフトウェアでの出力制御の違いだけのことがあります。特に、暖房能力については低い畳数のモデルでも上位モデルと同等の出力ができることが多いのでカタログで性能を確認してみるのも良いです。このような事情があるため部屋のサイズより若干出力が低くても実用上は問題ない、またはすこし上のモデルを購入しても下位モデルと性能が変わらないことがあります
高気密高断熱住宅での選択
高気密高断熱住宅ではエアコンの出力が低くても十分な冷暖房能力となるため、エアコンの出力を選ぶ際は表示されている部屋の広さで選択するとオーバースペックになりがちです。高気密高断熱住宅の場合はエアコンの出力を抑えた安価なモデルを選択することをおすすめします。