July 8, 2024 | 03:08
AliExpress の基礎知識
中国の業者から商品を直接購入できるサイト。Amazon, メルカリ, ラクマなどで販売されている中華商品は AliExpress からの転売も多い。商品価格・送料共に国内価格と比べると概ね非常に安価である。基本的に英語で全て完結できる。実は中国国内向けのサイトである Tmall(天猫), Taobao(淘宝) などだとさらに価格が安いが中国語が流暢ではない外国人には敷居が高い
安心して使える苦情・返金システム
AliExpress はエスクローシステムを取っており、商品到着後に購入者が承認した後に初めて業者側に代金が支払われる。未到着や異なる商品が届いた、不良品であるといった場合は Open Dispute 機能を使用することで AliExpress 側が仲裁する(基本的に購入者側に有利な裁定が下される)ため販売者側はなかなか悪いことができない。Open Dispute されるとペナルティーがあるからか先にメッセージで連絡してくれと書いている業者も多い。評判が売り上げに直結するためか基本的に業者はちゃんと対応してくれる。中国からの直接購入を聞くと一見リスクが高いように見えるが実は非常に安心して使える。ただ、英語でのやりとりが基本なので苦手な人は難しいかもしれない。
送料が安い理由
中国から日本への貨物は日本国内も含めて追跡できて日本郵政の国際eパケットの取扱いになることが多い。ポスト投函ができない場合は玄関で手渡ししてくれる。このようにちゃんとした取扱いをしてくれるサービスだけど送料はメルカリなど日本国内のみの送料と比べても安いという普通に考えると理解できないことになっている。理由としては以下の2点が大きいと言われている。
- 航空コンテナいっぱいに貨物が集まるまで待ってから発送するバッチ処理をしているため単価を大きく下げられる
- 万国郵便条約により日本に届きさえすれば日本の国内配送は日本郵政負担になっている
とはいえコロナ以降、送料はすこし値上がりしてきている。以前は $1 以下の商品で送料無料のものも数多くあったが最近はあまり見かけない。 AliExpress の販売者が支払っている実際の送料は小さくて軽い物だと数十円程度。最近まで出品者向けの送料テーブルが公開されていたが現在は見つからなくなってしまった。
貨物追跡
AliExpress では基本的に多くの業者は注文後すぐに発送してくれる。しかしながら到着には非常に時間がかかることが多い。だいたいの商品は2~3週間かかり、一部は2ヶ月程度かかるケースもある。送料が安いため忍耐が必要。大型商品などは EMS, DHL 等を使用する機会があるがそれらは1週間程度と迅速に届く。
AliExpress 標準の追跡である GOT (Global Order Tracking) からは基本的な情報は得られるが一部の貨物に関しては限定的な情報しか得られない。特に、複数の業者に経由されて経由地で異なる追跡番号が割り当てられる場合はざっくりとした情報しか取得できず、日本に近づいてきていても状況がよく見えないケースがよくある。
このような時の裏技として外部の追跡サービスが利用すると良い。日本郵政の追跡サービスで利用できる追跡番号を見つけられることがある。
このケースでは業者としては CAINIAO → 4PX → Yanwen → 日本郵政、位置としては 深圳 → 台北 → 川崎 という経路で到着している。AliExpress は PR から始まる追跡番号を表示していたがこれは日本郵政では表示できなかった。LX から始まる別の追跡番号は日本郵政で追跡できた。
ただ、念入りにチェックしたところで早く到着しないので、注文後は忘れてしまって、気づいたら届いてたくらいがちょうど良い。
よくある経路
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出発地:深圳・広州・上海
注文後、即日~数日で発送され、発送後はいくつかの物流施設を通り1週間以内に航空会社に渡る(Flight Departure)ことが多い
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経由地:香港・台湾
直接日本には来ず経由されることがある。その場合は通関などで1週間程度は余分にかかってしまう
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宛先:川崎(日本)
川崎で通関業務が行われているため川崎を経由する。日本に到着後、川崎を出るまで3-4日かかることが多い。その後は地域の郵便局に送られて2-3日程度で配達される。つまり日本に飛行機が到着してから1週間程度はかかる
運送は基本的に航空便なので船便だから時間がかかっているということではない。通関や経由(Transit)で時間がかかっている
CAINIAO
AliExpress を運営しているアリババの物流会社。カイニャオじゃなくてツァイニャオらしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%82%AA
発送方法として以下のような選択肢が表示される
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Cainiao Super Economy for Special Goods
最安なことが多い
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Cainiao Super Economy Global
CAINIAO を選択しても裏側では 4PX, Yanwen, SunYou といった中国の国際物流会社が運んでいる。メルカリ便と言いつつ日本郵政やヤマト運輸が運んでいるような感じだろうか。
AliExpress Standard Shipping との違いは謎。重量や大きさですこし条件が違うようであるが結局は同じように運ばれてくる。
その他ノウハウ
商品の探し方
- 日本語インターフェースだと翻訳が辛いことが多いので英語インターフェースの方が使いやすい
- 検索広告が導入されているため検索のデフォルトの並び順(Best Match)だと微妙なことも多い。とはいえ安い順(Price)にすると関係無い商品が大量に出てきてしまう。注文数順(Orders)はわりと良い感じ。とはいえ個数・送料によっては下の方に出てくるものが安いことも多いので幅広くチェックする
クーポン
- AliExpress クーポン、セラークーポン、AliExpress セレクトクーポンがある
- AliExpress クーポン:基本的に全ての商品に使える。お得。めったに手に入らない
- セラークーポン:店舗が発行するクーポン。$30 購入で $1 割引とか。購入時にチェックしてあれば使う。簡単に手に入る
- AliExpress セレクトクーポン:一部の店舗・商品で使える。楽天お買い物マラソンのクーポンみたいな感じであまり対象は広くなくて微妙。簡単に手に入る
- セール期間中にミニゲームなどをするとクーポンが手に入るが労力には合わない水準だと思う
安く買う
- 複数個買う場合は送料無料の商品よりも送料別の商品がトータルで安いことがあるのでチェックする
- 個数や価格に応じてクーポンが付く時は個数と単価が正比例しないためお買い得となる個数がある
- Webよりもモバイルアプリで購入した方が若干安いことがある(商品ページに表示されている)
- 意外と日本 Amazon などでほぼ同じ値段かつ Prime 発送で売られていることもあるので念のためチェックした方が良い